trivial records

trivial recordsは2006年12月〜2011年7月に田北/triviaが綴っていたブログです。
すでに更新していませんが、アーカイブとして公開しています。

九州大学
筥崎宮

今日は取り急ぎのお知らせもろもろ。

まず、12月17日〜20日に九大箱崎キャンパスにて「箱崎千年会議 HAMIC 1/1000」というイベントを開催します。チラシはこちら。

10年後までに、九大は伊都キャンパスに全て移転する(予定)。九大に赴任して真っ先に目に入ったのは、人がいなくなった校舎群。その経緯を物語る寂れた佇まいが気になって仕様がなかった。赴任する前は、キャンパスの跡地活用は詰められているだろうと思っていた。でも実際は、未だにビジョンすら見いだせていない。43haという広大な敷地と、複雑に絡み合う政治的なベクトルが機動力を弱めているのかもしれない。

新キャンパスに力点が置かれるのは分からなくはない。巨大な組織に属していながら地域とビジョンを紡ぎ出す難儀さもよくわかる。でも、長い間お世話になったまちへの仁義は、当事者の事情を越えた位置に在る。

100年蓄積させてもらった歴史にどう敬意を表すのか。大学は何を手渡し、残されたまちは何を引き継ぐべきなのか。叡智を結集しているはずの学舎の去り様は、ただ跡地を高く売ることのみではないはずで。

キャンパスが10年放置される必然はない。この10年間で、これから100年のまちの可能性を紡ぎ出せるかもしれない。そんなことを考えながら、行動を起こしていこうと。今回のイベントは、藤枝先生(音がなります。注意)の演習の一環と位置付けられ、学生が中心となり運営しています。試行錯誤しながら、がんばっています。

18日には、ナガオカケンメイさんに「ロングライフデザイン」についてお話をして頂くことに。当初はぼくの講義に来てもらう予定だったけど、日程が近かったので、このイベントにあわせることにしました。箱崎がテーマではないけれど、「ロングライフ」なる視点が示唆してくれる事柄も多いと思う。講座終了後、「地域文化デザイン論」では学生自身が「九州のロングライフデザイン」を探し、見立てる演習へとつなげていきます。

参加希望の方は、お名前・連絡先・ナガオカさんへの質問を明記の上、チラシに掲載されたぼくのアドレスから申し込みをしてください。D&Dのサイトでお知らせして頂いたこともあり、チラシをまだ配布していないにも関わらず、すでに定員が半分くらい埋まっています。ぜひお早めに。

HAMICでは、他にも様々なプログラムが用意されています。箱崎のまちや跡地活用について話をするのは、19日のパネルディスカッション。興味のある方はぜひいらしてください。福岡市長、九大総長、サグラダファミリアの外尾さんも出演します。箱崎に住まわれている方々が出演する前半は、ぼくがコーディネーターです。

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HAMICにあわせてブックフェアをして頂く、ブックスキューブリック箱崎では、駒形克己作品展「ART on PAPER」が開催中。つぐみが生まれた際、熊本の愛すべき書店主Tさんから頂いたのが駒形さんの絵本。その誠実な設えに気付くまで、破られないようこっそり保存している。九州ではなかなか見られない展示。これを機会に箱崎に、ぜひ。

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明日は、熊本・御船市で講演。熊本県が主催する「まち育て塾」の塾生50人弱の人たちが対象だとか。意識の高い方々が県内外から集まっているようで楽しみです。咳がなかなかぬけないので、聞き苦しかったらご勘弁…。

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cotomonoさんの個展がテトラで開催中。22日まで。モノづくりの背景を真摯に追求する彼女の態度には頭が下がります。必見ですよ。ぼくは今日いきます。

 

九州三湯物語

明後日は、福岡市役所前ふれあい広場で、九州三湯温泉まつり。三湯定食(!)が振る舞われるとか。詳しくはこちら。お近くにいらした方はお立ち寄りください。