trivial records

trivial recordsは2006年12月〜2011年7月に田北/triviaが綴っていたブログです。
すでに更新していませんが、アーカイブとして公開しています。

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昨日は藤原さん+美女4人+美女2人(ということで)が来ラボ。調査も兼ねて。夜はまんまに案内して、深夜はジュンコさんのお店。昨日〜今日と調査にご協力頂いた方ありがとうございました。無事帰れただろうか…。

今日は、茅葺師のOさんが来ラボ。TOSHIさんのご紹介で。付近で家を探したいそうで。奥さんは正代焼(!)の窯元にお勤めなんだとか。何だかこれからいろいろとつながりそな予感。

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写真:(周囲で)あまり知られてないようなのでご紹介。
先日のシンポジウムでご一緒した中原さんから送られてきた「雲のうえ」。北九州市が今年10月に発行(中原さんがプロデュース)した季刊誌です。なぜ知られていないかというと、首都圏向けの媒体なんですね。スターフライヤーの機内や東京の書店等に置かれている模様。

これ、いいんですよ。とても。紙質と広告に配慮するともっとよかった気もしますが、コンセプト・文字組・写真・イラスト・文章、どれも素敵です。実直な美しいデザインで。

どなたが関わってるのかなぁと思ったら、なんとイラストは牧野伊三夫氏で、AD・Dは有山達也氏、編集長は大谷道子氏でした。たぶん北九州市出身の牧野氏に話をして、それから有山、大谷両氏に繋がったのでないでしょうか(これはあくまで推測です)。

牧野氏といえば「暮らしの手帖」で有名ですが、ぼくは何といっても「四月と十月(牧野氏が編集長)」が好き。最近では「かもめ食堂」のイラストもそうですね。有山氏は「ku:nel」のADをされてる方で、氏の関わった仕事の中では日比野さんの「100の指令」が好き。進研ゼミをやってた人にはお馴染み「季刊誌:ゆめみらい」も有山氏です。

特に昨年から「ku:nel」に似通った冊子が溢れていますが、デザインという側面から言うと、有山氏が与えた影響は大きいように思います。もちろんそれだけでなく、生活に直結しやすい環境問題への眼差しだったり、暮らしの有り様に対する興味だったり、そういった現代が要請する普遍的で身近なテーマ設定が、丁寧で親しみやすいデザインに反映してきたところもあるかと思います。つまり、亜流あるいは流行、じゃないとこもあると思いますがここらは機会があれば改めて。

で、そんな方たちが創っている「雲のうえ」の今回のテーマは「角打ち(酒場)」。次号以降、「市場」「劇場」「工場」と続くそうです。これはぜひ九州の人たちに読んでもらいたいですね。地域情報を記した冊子は数あれど、(ぼくにとっては)「Fukuoka Style(FS)」廃刊以来、久しぶりに出てきた「とっておきたい」冊子です。

先日、K市の文化芸術振興基本計画に関する意見交換会に出席してきたんですが、住民および運営者から市民会館に対する要望がたくさん寄せられました(ちなみに設計は有名建築家K.K氏)。使い勝手が悪いとか、音響が悪いとか…。ある方は「こども達に本物の音を聞いてもらいたい。ここで聞こえる音を本物と勘違いされちゃ困る」と。

それと同じよな感じ、でしょうか。ぼくの知る限り九州では「日々の風景を、有り難き風景として後世に伝える」本物の媒体を目にする機会が乏しいように思います。「ほら、かっこいいだろ」って主張するだけ、のものはよく目にするけれど。(言い過ぎ?)

とにもかくにも北九州の新しいうごきですね。欲しい方はこちらからぜひに。