trivial records

trivial recordsは2006年12月〜2011年7月に田北/triviaが綴っていたブログです。
すでに更新していませんが、アーカイブとして公開しています。

おむつ…

「おい、おむつ!」のモンスターつぐみ。

18日、おかげさまで7ヶ月になりました。先日はぼくの人間の土地のカバーを食べて読解不能にするなど、母親ゆずり(ということで)のモンスターぶりを発揮中。

6ヶ月くらいからハイハイをし出し、行動範囲もずいぶん広がりました。狭いリビングですが、彼女にとってはきっと大冒険。リビングの端にある、ぼくの足下に辿り着くまで泣きそうになりながらがんばります。

「このまちをぐるぐるまわって、かどからふたつめのちかしつ」を「遠いところ」としたのは、センダック。主人公のマーチンがカウボーイハットとちょびヒゲ姿で挑んだ大冒険。遠いところに行けば、自分の話を聞いてくれる動物たちがいるに違いない。話を聞いてくれないお母さんを横目に考えた。
おとなにとっては決して遠くない。でもマーチンはやっとの思いで辿り着く。自分の思いを叶えてくれる、遠いところに。

長田さんは、詩集「深呼吸の必要」の中で、「ゆくことはできても戻ることができないところ」、それがおとなのぼくらが知っている遠いところだと綴っている。
そして、「遠くにいってはいけないよ」周囲からそう言われないことに気付いたとき、その瞬間に「子どもからおとなになった」んだと。

いつの間にかおとなになったぼくらは、遠いところへなかなか行けなくなった。誰も止めやしないのに。
ぼくの足を無邪気に噛みつく彼女が 痛い 愛らしいと同時に羨ましくもある。